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推しの子154話「15年の噓」 フルイメージバージョン

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推しの子154話「15年の噓」 フルイメージバージョン

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推しの子154話 Raw「15年の噓」

アイとカミキの別れ

アイとカミキの別れ。その理由はアクアとルビーを妊娠したことだったらしい。妊娠を契機とした男女の別れは世の中のあるあるである。それをカミキは「当然の帰結」と評する。

カミキがアイに対して結婚の提案をしているシーンが描かれていることから、仮に「依存」だとしても、カミキにとっては愛に違いない。だからこそ、その提案を否定されて別れを切り出されるカミキにとっては衝撃が大きい。

Ⓒ 集英社 2024 赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』154話 より

至って単純な男女の痴情の縺れ。

二人が生まれた意味

命の重み。人生の重み。

それらを理由としてアイは別れを切り出した。それにも関わらずアイはアクアとルビーを産むことを決意した。その意味は考えれば自ずと分かる。アイは子どもを愛していたし、カミキのことも愛していた。その上で「愛していない」と嘘をついた。

つまり『15年の嘘』とは世間に隠した子どもの存在や芸能界の闇についてではなく、カミキ個人に向けたものである。カミキのことを想うからこその嘘。

だからこそ、アイは二人の子供に向けて、そしてカミキに向けてビデオレターを遺していた。アイからの願いは「彼を救ってあげて欲しい」。芸能界の闇に巻き込まれたカミキに対する時間を超えたラブレター。

Ⓒ 集英社 2024 赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』154話 より

この「事実」を突き付けることこそ、アクアからカミキにとっての”復讐”だと言う。アイを信じ切れなかったカミキへの戒めでもあるようだ。

カミキの自白に感じる違和感

さて、今回は『15年の嘘』というタイトルの伏線回収、そして復讐要素が回収された。ここで肝となるのはカミキの「まさか殺すなんて想像してなかった」という言葉である。

つまりカミキがアイとの別れを契機として道を違えてしまった場合に、あの瞬間二人の想いがすれ違わなければ、と感動のストーリーとなる。しかし私個人としてはこの展開に違和感を覚えるのだ。

例えば、ゴローを殺した犯人。アイを殺した犯人は捕まった良介であることは確定しているが、ゴローを殺した犯人とアイを殺した犯人が同一人物であることは確定していただろうか。ゴロー殺害は誰が示唆したものか。

次に姫川愛梨の死亡理由。前回の回想では自殺であることが描かれていたような気がする。しかし、これについても可能性としてカミキが関与している可能性がある。つまりカミキが根っからのサイコパスである可能性もまだ残っていると思うのだ。

Ⓒ 集英社 2024 赤坂アカ/横槍メンゴ『【推しの子】』154話 より

今回の話の流れで、カミキがアイとの別れで全てが捻じ曲がった。そう断ずるにはまだ早いと考える。その理由が、上述したような違和感を挙げておきたい。

 

 

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